別荘文化の変遷

皇室はじめ、多くの政財界人や文化人に愛されてきた軽井沢の魅力をひも解いてみましょう。

1-1-2

避暑地軽井沢の誕生

200年前、軽井沢は峠の宿場町でした。それが避暑地軽井沢としての一歩を踏み出したのは1886年(明治19年)のこと。カナダ人宣教師のアレキサンダー
・クロフト・ショーがこの地を訪れた際、自然が作り出す美しく豊かな風光に感銘を受け、「森の中の屋根のない病院」と称えました。その魅力を内外の知人に紹介、それ以降別荘が少しずつ建ち始めました。

1-1-3

多くの著名人が愛した軽井沢

1958年(昭和33年)の天皇皇后両陛下のテニスコートでの出会いは有名ですが、軽井沢は多くの政財界人にも別荘地として親しまれ、「大隈通り」「新渡戸通り」といった道が今もなお残っています。また、川端康成や堀辰雄など様々な著名人も軽井沢の自然に魅了されてきました。日々の忙しい生活から一歩離れたこの地では、雄大な浅間山に抱かれ、木々の間を嬉しそうに飛び回る小鳥のさえずりを聴きながら、寛ぎのひとときを過ごしていたことでしょう。

そして通年利用型別荘地へ

以前は夏滞在する避暑地という認識が一般的でしたが、軽井沢は気軽に足を運べる別荘地になり、冬季も営業しているお店も増えてより快適に滞在できるようになったため、通年利用される方々が増えてきました。冬ならではの静寂の中ぴんと張り詰めた空気や、澄んだ空気の中で見上げる星空、雪がふわふわと舞う様子を眺めるといった楽しみも味わえます。

1-1-4

また、最近では家族は一足早く別荘に滞在し、ご主人は仕事帰りにそのまま新幹線に乗り込み週末を軽井沢で過ごすという滞在スタイルも見られるようになりました。軽井沢に拠点を置いて新幹線通勤される方も珍しくありません。